NHK連続テレビ小説「ばけばけ」は、明治の文豪 小泉八雲の妻セツをモデルとした物語。OPにも登場する月照寺様は八雲が大変気に入っていた場所の一つで、出雲国松江藩の歴代藩主の廟所であり、大亀の寿蔵碑[注1]があります。
八雲の随筆によると、この大亀は夜ごと「母岩恋し、久多見恋し…[注2]」と暴れ、城下で人を食い殺していました。住職の説法に、大亀は泣きながら「私にもこの奇行を止めることはできません。あなたにお任せいたします」と頼みました。そこで住職は藩主の功績を彫り込んだ約3mの石碑を大亀の背中に背負わせ、大亀を封じ込めたという。
そんな怪談のイメージに合わせ、夜の帳のような薄紫色の紙に、今にも動き出しそうな大亀の切り絵を施しました。
[注1]寿蔵碑とは生前に建てる供養塔のことで、六代藩主 宗衍(むねのぶ)公が50歳の時、息子の治郷(不昧公)が父の長寿を願って建立。宗衍公が亀を愛好していたため、亀をデザインしたそう。現在では大亀の頭を撫でると長生きできると言われています。
[注2]碑の材料の久多見石は、『出雲国風土記』に登場する「久多美社(三社)」のうちの一社「玖潭(くたみ)神社」があった山から切り出された、「クタン大神」が逗留したとされる御神石。残った岩には、神威を恐れた不昧公が描かせた延命地蔵の絵があり、「親孝行岩」として現在も信仰されています。
松江藩主の菩提寺として、またアジサイ寺として親しまれる国の史跡・月照寺を、光の演出で新たに彩ります。地域の誇りを再発見し、ともに未来へつなぐひとときをお楽しみください。
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」は、明治の文豪 小泉八雲の妻セツをモデルとした物語。OPにも登場する月照寺様は八雲が大変気に入っていた場所の一つで、出雲国松江藩の歴代藩主の廟所であり、大亀の寿蔵碑[注1]があります。
八雲の随筆によると、この大亀は夜ごと「母岩恋し、久多見恋し…[注2]」と暴れ、城下で人を食い殺していました。住職の説法に、大亀は泣きながら「私にもこの奇行を止めることはできません。あなたにお任せいたします」と頼みました。そこで住職は藩主の功績を彫り込んだ約3mの石碑を大亀の背中に背負わせ、大亀を封じ込めたという。
そんな怪談のイメージに合わせ、夜の帳のような薄紫色の紙に、今にも動き出しそうな大亀の切り絵を施しました。
[注1]
寿蔵碑とは生前に建てる供養塔のことで、六代藩主 宗衍(むねのぶ)公が50歳の時、息子の治郷(不昧公)が父の長寿を願って建立。宗衍公が亀を愛好していたため、亀をデザインしたそう。現在では大亀の頭を撫でると長生きできると言われています。
[注2]
碑の材料の久多見石は、『出雲国風土記』に登場する「久多美社(三社)」のうちの一社「玖潭(くたみ)神社」があった山から切り出された、「クタン大神」が逗留したとされる御神石。残った岩には、神威を恐れた不昧公が描かせた延命地蔵の絵があり、「親孝行岩」として現在も信仰されています。